考えるタケノコのブロゴ

世界的ムーヴメントを引き起こしつつあるTwitter小説ニンジャスレイヤーを世に広めつつニンジャ真実に迫り、ついでに1000DHNJSPをゲットするブログス

J.S.グッドスター探検隊~メキシコ奥地にアンリマユの影を見た~

 よく来たな。俺はジョン=スパイラル・グッドスター。今はものすごい勢いでアボガドの角切りをあつめているが、一つもお前にわけてやるつもりはない。

 最近のFGOは、緑色をしたアボガドの角切りを死ぬほど要求してくる。「90日で5000個用意せよ」みたいなことを言ってくるのだ。俺はそれを集めるために星をジャラジャラさせ、銀色の種火サボテンをバーサーカーで殴って突き指させまくっているが、一番手っ取り早いのはガチャを回すことだろう。それも、2000コネポイントで回す、アンデルセンとか出る方のガチャをだ。

 

 ……そう。そのガチャを回していると、ごくたまに、見たことないサーヴァントが出ることがある(出ないことの方が多い)。俺は前回、即死確率について少し話したが、多分、二トクリスがサーヴァントを即死させるのと同じくらいの確率だと思う。

 だから、うちのカルデアにもそいつは一人しかいない。しかも、まるでメキシコ奥地で闇の中に紛れるチュパカブラのように、独自の生態を持っていて、いままでのサーヴァントのように説明することがとても難しい。そいつをとらえた貴重な写真が、これだ。f:id:dddrill:20181114014117j:image

 アンリマユ。こう聞いて、お前は奇妙な形状の眉毛とかを想像したかもしれないが、違う。恐らくは、世界で初めて「善と悪」の対立を取り入れた宗教……ゾロアスター教の経典において語られる、悪の大魔王。それが、アンリマユだ。

 そう言うと、お前はすぐ聖剣とか引き抜いて、或いは王様からひのきの棒とか小銭とかをカツアゲして魔王討伐の旅に出ようとするかもしれないが、少し待て。

 このサーヴァントは、すごく弱い。本当に、最弱とすら言っていい。普段、俺はサーヴァントを「弱い」などとは言わないが、今回ばかりは例外だ。何故なら少しネタバレだが、こいつは、アンリマユではなく、厳密にはアンリマユのなりきり的な存在だからだ。

 なにせ、星が無い。星0なのだ。星1サーヴァントの扱いの難しさは前にさんざん書いたが、それよりも……何倍難しいか計算しようとした俺の電卓がエラーを出すくらい難しい。引くのが難しくて、弱い。そして、育てる素材も集めるのが大変だ。

 だから……正直、ふつうにFGOをするなら、育てる必要は一切ない。そもそも、そういう風に、このゲームは設計されている、とすら言ってもいい。

 しかし、俺のカルデアでは、どんなサーヴァントにもいいところがあると信じている。俺は、俺のカルデアに来たサーヴァントを信じている。だから、俺は諦めなかった。強化リソースを注ぎ込み、FGOをけんきゅうし、そして……時を待った。


f:id:dddrill:20181114155654j:image

 結果、こんなところまで来てしまったが。このサーヴァントの「使い方」を、俺はようやく、どうにか記事にすることができるレベルまで、わかることができた。それをこれから、お前にせつめいする。やってみなくてもいい。わからなくてもいい。ただ、俺は、俺の言いたいことを書くだけだ。

 

 このアンリマユの役目は、「立ってるだけ要員」だ。

 このFGOで、「立っているだけ」というのは、実はすごく難しい。礼装を持って後列に居るだけなら、簡単だ。だが、戦場に立っていればコマンドカードが出てくるし、スターも食う。ハラペーニョも減って、そして最後には倒れるだろう。

 しかし、アンリマユは……違う。まず、こいつはアヴェンジャーだ。だから、バーサーカーの次にスターを吸いづらい。バーサーカーやアヴェンジャーだらけで組まない限り、特にアンリマユの分のスターを作る必要はない。アヴェンジャーは数が少ないので、俺が前から言っているように、クラス相性的にはそれだけでも価値はある。他にもアンリマユにはとくべつなことがあるが……それは、言わぬが花、というものだろう。お前がアンリマユと戦うことを決めたなら、いずれわかることだからだ。

 そして、コマンドカード。アンリマユには、最大200%くらいのQバフが付いている。20%の間違いではない。200%だ。かなりヤバいQバフを持っている連中でも、せいぜい50%なのだ。だから、アンリマユが星0でも、クイックを使えば、それなりのリターンが期待できるのだ(追記: 但しスター生産については、1ヒット最大三個まで、という制限があるので、過度な期待は禁物だ)。

 ただし、このQバフはかなり特殊で、1ターンごとに徐々に強化率が上がっていく。そして、それが最大となる5ターン目に……アンリマユは燃え尽きて死ぬ

 ギャグではない。本当に死ぬのだ。アーラシュは宝具でダメージと引き換えに死ぬが、アンリマユは、Qバフのためだけに命を落とすのだ。これは、もはや強いとか弱いとかではなく、事件性を帯びている。

 じつはこの問題点は解消可能だが、恐ろしく大変な条件をクリアせねばならぬので、後に回す。

 

 最後に、ハラペーニョについて。アンリマユのステータスは、星0などと言っているが、実際には星2相当だ。レベルとかコストも星2相当なので、だいたい星2くらいだと考えていい。ただしそれは……宝具を除いての話だ。

 アンリマユの宝具は、恐ろしく特殊な方法でダメージを与えることができるが……正直、仕様が恐ろしく複雑な上に、あまりダメージを与えられないので割愛する。万一、ネロ祭とか高難度で万策つきたり、もしもお前のアンリマユが、何かの間違いで宝具5とかになれば、その時調べればいい。

 大事なのは、宝具を使うとハラペーニョが回復すること。そして、それ以降の攻撃ができなくなることだ。つまり、アンリマユの宝具はデメリット付きの回復宝具として使えば、それでいい。ついでに、A属性なので、チェインパーツとして使うのもおすすめだ。ふしぎなちからでナチョスがいつの間にか湧いていることもあるので、宝具の使用ハードルは見かけ程には低くない。とはいえ、ハラペーニョ回復はオーバーチャージ依存で1000~5000くらい……アンリマユの体力でも、がんばって1/3くらいが精々なので、そこまで期待しない方がいい。

 むしろ、コイツの居座り能力は、別の部分にかかっている。

 そう。さっき言った、Qバフ殺鯖事件の解決策。それこそが肝心なのだ。アンリマユは絆クエストをすることで、Qバフスキルにガッツが追加される。しかも、ただのガッツではない。ハラペーニョの半分が回復する超ガッツだ。正直、使い方によっては宝具より効果が高い。

 これと昨今のクイックバフ強化によって、アンリマユはどうにか戦えるサーヴァントになったのだが……この絆クエストは、絆10が必要だ。つまり、アンリマユをどうにか戦えるようにするには、死ぬほどコネポガチャを回してアンリマユを当て、貴重な素材をなんでコイツに使わねばならんのだ?と自問しながらレベル65まで育て、小動物を食わせ、更には……恐ろしい手間をかけてスキル上げをし……更には色んなパーティーの後列で礼装カバン持ちさせながら絆を10まで上げて……ようやく、戦えるようになる。

 やっていられない。そうお前は思うだろう。俺も思う。だから、まぁ、もし真っ当にメキシコを踏破し、世界を救おうとするのなら。このサーヴァントのことは忘れておいた方が、賢明なのだろう。

 

 だが、もしも、お前がこんなサーヴァントでもいいところを探すような聖人だったり。どこか親近感を覚えるフィギュアスケーターや、『アバター』の星の住人だったり。それか、どんなモノであろうと自分のもとに集ったサーヴァントを信じる、どうしようもなく不器用な、ただの人間だったら。その有様を、見たことがあったのなら。

 

 俺は、それに応えねばならない。

 さて、ここからが問題だ。アンリマユはパーティーの動きを阻害せずに、戦場に居座ることができる。その先にあるのは、「居座っていいことあるの?」ということだ。

 スキルの強化、Qバフの充実。それ以外に、アンリマユが「戦えるようになった」理由……それは、「敵が強くなった」ことだ。

 順番に説明しよう。最近のダニー・トレホは日本公開映画ではあまり見かけなくなったが、凄いクリティカルを撃つようになってきた。油断すると、お前のサーヴァントはすぐモルグ送りになる。つまり、クリティカル系デバフの価値が上がった。

 そして、アンリマユの第一スキルは、「クリティカル発生率ダウン」だ。威力ではなく、発生率。ここが大事だ。つまり、クリティカルそのものを、なかったことにできてしまう。しかも、最大50%というすさまじい倍率だ。とはいえ、これだけなら、カーミラやエルキドゥにも上位互換スキルが付いている。

 肝心なのは、もう一つ。「チャージ減少」。敵の宝具を遅らせる効果がある。しかし、「チャージ減少?HA、そんなの持ってるサーヴァントいっぱいいるだろ!腰抜けスキルだ!」などと迂闊なお前は思うかもしれないが、表記をよく見れば、大抵のサーヴァントのチャージ減少には『高確率で』とか『中確率で』みたいなことが書いてある筈だ。

 だが、こいつのチャージ減少は、確定だ。あと、攻撃ダウンも付く。最大30%という、結構大きい割合が3ターン続く。第一スキルと併用すれば、かなり敵の勢いを削げる。しかもこういったスキルが……スキル10の場合、6ターン中に3ターン使えることになる。

 

 これが、アンリマユが「立っている」ことの意味だ。パーティーの動きを阻害せず、ただ戦場に居座って、敵の攻撃を捌く効果を発揮する。しかも、星2ぶんのコストでだ。以前紹介したステンノは、お前が強くなればなるほど、効果が高まるサーヴァントだった。アンリマユはそれに加えて、敵の攻撃が苛烈であればあるほど、その価値が上がるサーヴァントと言えるだろう。だから、俺もお前も、多分コイツの全力はまだ知らない。なんと我儘な最弱のサーヴァントなのだろうか。

 

 俺が、今日言いたかったことは三つ。

 アンリマユは、星0だが星2相当であること。普通に世界を救うなら、忘れた方がいいこと。そして、それでも使うには、死ぬほど労力が要ること。

 それだけだ。

 

 俺はようやく、アンリマユの最後の一欠片を埋め、記事を書くことができた。しかし、そのピースがお前のカルデアの……お前の描く絵に当てはまっているかは、はっきり言って、わからない。

 だが、どうか、その絵が美しいものであるよう、俺は祈っている。