孔明は、ナチョス屋の親父だ
2017年、3月11日、それは起こった。
カルデア・ボイーズコレクション2017。
諸葛孔明ピックアップガチャ……
俺は、FGOを起動し、膝から崩れ落ちた。この日が来ることを、俺は知っていた。
だが、俺はおろかにも忘れていたのだ。ただ一日、この日に孔明(と聖剣もってるやつ)がピックアップされることを。
……よく来たな。俺は、ジョン=スパイラル・グッドスターだ。俺は、今までの記事で何度か孔明……つまり、エルメロイ二世について触れた。だから俺は、この中国の英霊がイギリス人の身体にひょういしたナチョス屋について、いつか解説しなければならない。そう思っていた。それは、まさしくいまだ。今を置いて、お前が孔明を手に入れられるチャンスは無い。恐らく、8月にあるであろう、キャスター福袋までだ。
ピックアップ召喚……それは、大変な出来事なのだ。手に入れたいキャラが、ピックアップをされず、メキシコでむざんに死んでいった奴らを、俺はたくさん知っている。そして……それ以上に、ピックアップ召喚でドリトスをつかいすぎて死んでいった奴らを、たくさん知っている。
だがなぜ、普段は星1や星2のバンデラスやブシェミの記事を書いていた俺が、急に孔明……つまりは星5の記事を書き始めたのか。訝しむヤツも居るだろう。商業主義に屈したとか、六本木HILLSに引っ越したのかとか、そういうけんとう違いな難癖を付けるヤツも居るだろう。だが、今だけは、そんなものは犬に食わせろ。ことは急を要する。ピックアップは24じかんしかない。もう半分くらい過ぎた。
孔明は、ナチョス屋の親父だ。それは即ち、お前のメキシコでの生殺与奪をにぎる力を持っていることを意味する。ナチョスのきょうきゅうを絶たれれば、お前はメキシコにすら辿り着けずに死ぬだろう。2002年、6月21日。日本中のコンビニからドリトスが消えた、あのいまわしき日と同じようにだ(このリンク先の文書は、俺によるものではない)。
だが、どうじに、ピックアップ召喚は、同時にお前のカルデアからドリトスをしょうめつさせる力を持っている。
なぜなら、お前のドリトスガチャから星5が出る確率は、1%にすぎないからだ。更に、そのなかに孔明がいる。お前が100かいガチャを回しても、星5が出るかくりつは7割以下だ。
だから、決して、回しすぎるな。悲劇を繰り返してはならない。鋼を振るう手は、鋼よりも強くなければならない。
だから俺は、孔明についてかいせつする。それが、これからメキシコを生きるお前が、悲劇を避けるためにできるただひとつのことだからだ。
まず、孔明は、星5のキャスターだ。星がとても多い。今までの星1、星2のタフガイたちとは、全くいじげんの存在だ。ストゥーム・トルーパーとジェダイぐらい違う。まず、ハラペーニョからして、かんぜんに違う。さいしゅうてきな、孔明のハラペーニョは、15000ハラペーニョ……このすうじは、1.7アンデルセンに相当する。しかも、つよいアーツを3まいも持っている。この時点で、孔明はおそるべきナチョス供給能力を持っている。
だが、コイツは恐るべきことにまだナチョスを出せるのだ。察しのいいお前は、どれかのスキルを使うと思う筈だ。正解だ。だが、孔明のスキルは、やはり根本的に違う。全てのスキルで、ナチョスが出る。
ただ事ではないので、もう一度言う。しょうじきに言って、俺も何が起こっているのかよくわからない。全ての、スキルで、ナチョスが増える。しかも、他のこうかもある。もはやナチョス屋を通り越して、ナチョスファクトリーと言えるだろう。
孔明を使った時、お前はナチョスのダーク・サイドへ落ちるだろう。もはや正しい道へは戻れない。お前は変わってしまった。そう……孔明はジェダイの中でも、とくに強いダース・ベイダー……変わり果てたアナキン・スカイウォーカーなのだ。お前がもしスター・ウォーズを吹き替えで見ていれば、コイツの声を聞いた時点でわかっていたことのはずだ。
そして、孔明を3かい再臨させると(これだけで、既にただごとではないがこんかいだけは目をつぶれ)、お前はダース・ベイダーがアナキン・スカイウォーカーだった時代を目にすることになる。そして、3つのスキルがそろう。
この瞬間、お前のFGOは新たなゲームへチェンジした。お前のFGOは、もはや過酷なメキシコでわずかなナチョスをもとめてさすらい、サヴァイヴする……そういうゲームではなくなってしまった。今や、お前の行く先には、どこにでもナチョス屋台があるのだ。どこに行っても、中国人だかイギリス人だかのナチョス屋台の親父が、ナチョスを売っている。
お前の孔明は、ナチョスを売りさばきながら、サイドメニューまで付け始める。特に、第二スキル「軍師の忠言」の二段階の全体防御バフは強力だ。2~3割の防御上昇に、更に幾らかのダメージカットが付く。既にこれだけで、防御バフスキルとしては殆ど最高峰の性能と言っていい。そして……全員が10ナチョス増える。わけがわからない。
ちなみに、第一スキルの「鑑識眼」では、サーヴァント一体が30ナチョス増える。第三スキルでも「軍師の忠言」と同じように10ずつたまる(あと火力が増える)。この時点で、チョー強い筈のポートレート爺は、あわれにもリストラされる。
全てのスキルを使った場合、サーヴァント1体が50ナチョスたまる。つまり、適当なイベントで貰える50ナチョス礼装(ちょうどカルデア・ボーイズ・コレクション2016で孔明が出てくるやつが配られているので、持ってないお前は交換するといい)をつけるだけで、100ナチョスたまる。これは、単純計算で5ポートレート爺に相当する。しかも、スキルレベルにはいっさい関係がない。何もかもが、関係ない。
お前のカルデアは、ナチョスまみれになる。ナチョスバンデラスブシェミだったのが、ナチョスナチョス孔明ナチョスになる。ナチョスがスパムのごとく増える。お前も、お前のアステリオスも、アーラシュも、アンデルセンも。長く苦しいナチョス集めの旅から解き放たれる。もはやナチョス屋台によってお前の前に立ちはだかるメキシコは整地され、ただのチャイナタウンになってしまった。
……そして、お前は、恐るべきことに気付くだろう。俺は、まだ、宝具の話をしていない。
孔明の宝具は、ダメージをはっせいさせるものではない。こういうことを書くと、すぐにお前は腰抜けだと思うかもしれない。うまい話にはわけがあるのだ、このナチョス屋の親父は、ナチョスを売るだけが能なのだと、己を安心させるためにそんな腰抜けの言い訳を思い付くかもしれない。
だが、違う。お前のFGOは、もはや違うゲームにチェンジしたのだ。孔明の宝具は、敵のナチョスをかくじつに奪い去り、時々スタンさせる。あと、防御デバフもかかる。お前は、一方的に敵を殴れる。アステリオスのようなリスクも無く。鼻歌交じりで味方のナチョスを溜めながら、だ。
孔明に何か弱点は無いか。お前は考えるだろう。結論から言えば、無いわけではない。まず、コイツは一人では敵を力強く殴れない。あくまで、味方をバンデラスにするタイプのサーヴァントで、コイツ自身がバンデラスなわけではないのだ。
そして、アンデルセンと違って、ハラペーニョをかいふくする手段がない。たぶん、香辛料を輸入するしゅだんが東インド会社と一緒に滅びたのだと思う。ただ、既に大航海時代に大量のハラペーニョをたくわえているので、長期戦ができないわけでは決して無い。それに例えば、孔明と、ハラペーニョを回復するサーヴァント(アンデルセンや、別の屋台の親父などだ)や、防御をアシストするサーヴァント(マシュやアステリオスなどだ)を組み合わせることで……お前のパーティーは、驚くほど長い時間戦えるようになる。
だが、そんなことはどうでもいい最大の欠点がある。
それは、お前が、恐らく孔明を持っていないことだ。そして俺の孔明のスキルも、まだこの有様だ。宝具レベルも1だ。
俺は、以前言った。世の中には二種類のサーヴァントしかいない。それは、お前が持っているサーヴァントと、持っていないサーヴァントだと。
お前が孔明を持っていないなら。この解説には、何の意味もない。ビジネスライクな血の契約を交わしたフレンドから、コネで貸して貰う方法はあるが、お前は代償に、チョーツヨイフレンドの他のサーヴァントを使えなくなる。そうなると、お前は自分で、アタッカー(敵にダメージを与えるサーヴァントだ)を育てなければならない。その方法は、そのうちブロゴで語られるかもしれない。
だが今日、お前が決めることは一つだけだ。きちょうなドリトスを使い、ガチャを、引くか、引かないか。俺は、何も言うことはできない。決めるのはお前だ。後悔するのも、その判断を尊ぶのもお前だけだ。ここはまだ、メキシコだ。チャイナタウンでも、惑星タトゥイーンでもない。
こんなブロゴを書く俺は、既にダークサイドに居るのかもしれない。ショットガンで撃ち殺されるべきは、俺なのかもしれない。メキシコの気高く尊い男達の魂には、決して手が届かないのかもしれない。それでも、俺は、ブロゴを書いた。その行いが、よこしまな心に基づくものでないことだけは、ドリトスとコロナビールに誓おう。だから、俺は、問いを投げる。
お前は、どうする。
(9:51ついき)
俺はブロゴをいじった。いろいろ足りないところがあったからだ。すまない。
(12:28ついき)
俺の孔明は諸事情あってこうげき的なナチョス屋なので第1、第3スキルのレベルが高いが、真っ先に上げるなら第2スキルがいいと思う。