考えるタケノコのブロゴ

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恋情デスペラードのデスペラードを感じろ

 よく来たな。俺はジョン=スパイラル・グッドスターだ。いつもならFGOの話をするところだが、俺は砂漠でのイカれたレースや脱獄に忙しい。

 だから、今回はFGOの話はナシだ。代わりに、俺は今日お前に、この漫画を読ませるためにやって来たのだ。

https://www.sunday-webry.com/series/572

 

 恋情デスペラード……なんとデスペラードを感じるタイトルだろうか。そして、恋情という単語とデスペラードという真の男を表す単語の間に強烈な斥力が発生している。しかし、その題名に恥じぬくらい、この作品はごちゃまぜなのだ。確かに恋情デスペラードは恋情ものであり、そして同じくらいデスペラードでもある。読めば納得する。

 

  そもそもこれは、どんな作品か?ひとことで言えば、あのコガラシ・モンジロウのような股旅もの時代劇に、ワイルド・ウェスタンを世界観ごとドッキングさせたようなシロモノなのだ。

 ジャパン・コンチネンタルの荒野を治めるは義理と人情、そして弱肉強食の掟。その頂点に立つのは、刀を銃へと持ち替えたサムライ達。サムライの筆頭たるショーグン家、そして陰謀を巡らすエチゴヤ・カンパニーが支配する大地こそが恋情デスペラードの舞台だ。

 ちなみに、この舞台解説の部分に当ブロゴオリジナルの語彙は一切ない。固有名詞は全て原典ママだ。

 かの七人の侍と荒野の七人の例を出すまでもなく、時代劇と西部劇はとてもよく似ている

 過去にこの手の世界観を持つ作品がなかった訳ではないが、この作品でも実によくマッチしている。敢えて今の時代にこれを持ってくるのは実に慧眼だと俺は思う。普通に慧眼と言ったのでは足りないので、スゴイ・慧眼としておこう。

 

 そんな世界で、主人公の『紋子』は「世界一の旦那」を探して流離う女一匹旅烏。時代遅れとなった長ドスと、右腕の義手。そして股旅の必需品とも言える三度笠と合羽がトレードマークだ。

 彼女は全力で恋し、戦い、身を焦がし、時に挫折する。そこにはプリミティブな生の在り方、すなわちデスペラードがあり、根底にはひたむきなまでの恋情がある。

 だからこそ、この作品は恋情とデスペラードが高次で結び付いた……すなわち「恋情デスペラード」以外の何者でもないのだと俺は思う。

 

 そして一見、この作品は主人公が女性という以外はオールドスクールな仕立てに見えかもしれないが、その奇妙な既視感が妙に心地よい。

 どこかで観たことがある筈なのに、新しい。それは恐らく、俺がニンジャスレイヤー常用者という理由だけではないだろう。それはお前の魂の中の荒野であり、魂の中の渡世人なのだ。つまりは、メキシコだ。

 俺が今回言いたいことは「恋情デスペラード」を読め、それだけだ。

 そして、ぜひとも続編として恋情エル・マリアッチや恋情レジェンド・オブ・メキシコが描かれることを願っている。